網入りガラスの機能・効果
網入りガラスだから飛散防止対策になってるよね?という質問をよく受けるのですが、 答えはNOです。
網入りガラスの本当の機能・効果は、
火災で破損した場合に中に封入されている網が破片を支え、崩れ落ちたり、孔があいたりするのを防ぎます。火災や火の粉の侵入を遮断し開口部からの延焼などを防ぐというものです。
つまり網入りガラスは飛散対策ではなく防火対策なのです。
網入りガラスと線入りガラスの違い
見た目は格子状になっているか線状になっているかの違いなのですが、機能・効果はまるで異なります。
網入りガラスが防火対策になっているのに対して線入りガラスは通常のガラスに比べて、割れた際の飛散が少ない飛散防止効果があります。
熱割れ現象
- 窓ガラスのうち日射が直接当たる部分は吸熱して高温となり膨張します。一方、ガラスの周辺部はサッシに呑み込まれているため日射を受けず、またサッシ等への放熱もあり、低温のまま膨張しません。このため、高温部の熱膨張を周辺部が拘束する状態になります。これをガラス内部の力の状態でいうと、ガラス周辺部に引張応力が発生していることになります。この引張応力は、直接当たる部分と周辺部との温度差に比例し、ガラスのエッジ強度を超える引張応力が発生するとガラスが破壊します。この現象を一般に熱割れと呼んでいます。(この熱割れは物理現象のため、完全に防ぐことは現状では極めて困難です。)
防犯ガラス・防犯フィルムの効果
防犯ガラスは割れないという意識を持っている人が多いのですが、ガラスで出来ている為、防犯ガラスも割れるんです。
今現在割れないガラスというのは存在しません。
ただ、侵入者が割り始めてから中に入るまでの時間を稼ぐことができるんです。
お客様から「時間が稼げても、中に入られたら意味ないでしょ?」といわれた事がありました。
確かにそうなんですが、警察関係機関の資料によると、
70%の泥棒(侵入者)が5分以内に侵入ができないと諦めるといわれています。
10分以内と答えた侵入者は、なんと90%に達しております。
つまり防犯ガラス・防犯フィルムの効果とは割れないガラスではなく、割れるまでの時間を稼ぎ侵入を諦めさせるという事になります。

ガラスが割れる風速
飛散防止フィルムをご検討頂いているお客様から『ガラスってどれくらいの風で割れるの?』とのお問い合わせを頂く事があります。
その際『断言はできませんが』と前置きした上で、『風速が40m/秒吹いたとしても風だけでガラスが割れるという事は考えにくいです。』と説明します。
なぜならガラスは風(風圧)で割れるのではなく、風で飛ばされた物が当たった事で割れてしまうからなんです。
なので物が飛ばされる風速15~20m/秒程度から注意が必要 となります。